お茶の活動

2023 / 05 / 12  18:21

【活動報告】5/6(土)「製茶工場見学」編

【活動報告】5/6(土)「製茶工場見学」編

こんばんは。

日本茶インストラクター協会神奈川県支部・事務局です。

 

去る5/6(土)、秦野市内の柏木茶園様に、

茶農家様の現場を知る貴重な機会を頂きましたが、

茶畑のみならず、

荒茶を製造する製茶工場の見学もさせていただきました!

 

昭和53年(1978年)に建設完了し、

稼働し始めたという柏木茶園様の製茶工場。

比較的新しく出来たものではあるとのことですが、

それでも間もなく半世紀が経とうとしております。

 

 

煎茶の製造工程は、二言で言うと、

酸化発酵を止めるために茶葉を蒸気で加熱した後、

揉みながら乾燥させていく流れです。

 

柏木茶園様の場合は、

 

(加熱)①蒸機

(揉み+加熱)②葉打機→③粗揉機→④揉捻機→⑤中揉機→⑥精揉機

⑦乾燥機→(⑧ケバ取機)

 

と、各機械が存在感を持って鎮座しておりました。

 

収穫した生葉を保管するコンテナのすぐそばには、

①蒸機(網胴回転攪拌式)から発生する蒸気と、

蒸されることで生葉から消えていく青臭が立ち込めており、圧巻。

蒸機を出ると、速やかに粗熱を取るために冷却され、②葉打機、粗揉機へ。

 

③粗揉機では、その外観上、

機械洞内での茶葉の様子が一見できないかに思われました。

しかし、柏木様のご指導の下、

機械洞内が見える小窓を覗かせていただくと、

揉み手によって茶葉のかき回されている様子が垣間見えました!

この段階から、生葉の丸い形状は失われ、「揉まれている」ことを実感。

 

④揉捻機では、唯一熱を加えずに揉まれていきます。

平行に円形運動をしながら、茶葉内の水分を均一化していきます。

外から揉まれている様子が見通せるのと、

特徴的な機械の動線に参加者の注目が集まります。

 

⑤中揉機。

ガコンガコンと音を立てながら回る姿は、

まるでドラム缶が横回転しているようです。

中は見通せませんが、茶葉は仕上げに近づいていきます。

 

⑥精揉機では、煎茶の特徴である針状に成形していく行程です。

ちょうど筆者が見学させていただいた際は、

茶葉はまだ揉捻機にいたので、

実際に精揉されているタイミングは見られませんでした。

 

ただ、針状に形作っていく要である

洗濯板のような段々になっている部分(だく)が確認できました。

また、葉ざらいや回転ほうきなどの動作部位が、

茶葉の到着を待ちながら、

自動運転している様子を観察させていただきました。

 

⑦乾燥機を経て、荒茶が完成されます。

 

柏木茶園様の荒茶は、

山北町にある神奈川県農協茶業センターへ送られ、

仕上加工の後、「足柄茶」へ生まれ変わっていったり、

「秦野のお茶」として直販したり、近隣に卸しているとのことです。

 

参加者の方々は、見慣れない製茶機械に興味津々で、

多くの質問や感想が飛び交っておりました。

柏木様、お忙しい中、ご対応いただきありがとうございました!