お茶の活動
【活動報告】5/6(土)「製茶工場見学」編
こんばんは。
日本茶インストラクター協会神奈川県支部・事務局です。
去る5/6(土)、秦野市内の柏木茶園様に、
茶農家様の現場を知る貴重な機会を頂きましたが、
茶畑のみならず、
荒茶を製造する製茶工場の見学もさせていただきました!
昭和53年(1978年)に建設完了し、
稼働し始めたという柏木茶園様の製茶工場。
比較的新しく出来たものではあるとのことですが、
それでも間もなく半世紀が経とうとしております。
煎茶の製造工程は、二言で言うと、
酸化発酵を止めるために茶葉を蒸気で加熱した後、
揉みながら乾燥させていく流れです。
柏木茶園様の場合は、
(加熱)①蒸機
(揉み+加熱)②葉打機→③粗揉機→④揉捻機→⑤中揉機→⑥精揉機
⑦乾燥機→(⑧ケバ取機)
と、各機械が存在感を持って鎮座しておりました。
収穫した生葉を保管するコンテナのすぐそばには、
①蒸機(網胴回転攪拌式)から発生する蒸気と、
蒸されることで生葉から消えていく青臭が立ち込めており、圧巻。
蒸機を出ると、速やかに粗熱を取るために冷却され、②葉打機、粗揉機へ。
③粗揉機では、その外観上、
機械洞内での茶葉の様子が一見できないかに思われました。
しかし、柏木様のご指導の下、
機械洞内が見える小窓を覗かせていただくと、
揉み手によって茶葉のかき回されている様子が垣間見えました!
この段階から、生葉の丸い形状は失われ、「揉まれている」ことを実感。
④揉捻機では、唯一熱を加えずに揉まれていきます。
平行に円形運動をしながら、茶葉内の水分を均一化していきます。
外から揉まれている様子が見通せるのと、
特徴的な機械の動線に参加者の注目が集まります。
⑤中揉機。
ガコンガコンと音を立てながら回る姿は、
まるでドラム缶が横回転しているようです。
中は見通せませんが、茶葉は仕上げに近づいていきます。
⑥精揉機では、煎茶の特徴である針状に成形していく行程です。
ちょうど筆者が見学させていただいた際は、
茶葉はまだ揉捻機にいたので、
実際に精揉されているタイミングは見られませんでした。
ただ、針状に形作っていく要である
洗濯板のような段々になっている部分(だく)が確認できました。
また、葉ざらいや回転ほうきなどの動作部位が、
茶葉の到着を待ちながら、
自動運転している様子を観察させていただきました。
⑦乾燥機を経て、荒茶が完成されます。
柏木茶園様の荒茶は、
山北町にある神奈川県農協茶業センターへ送られ、
仕上加工の後、「足柄茶」へ生まれ変わっていったり、
「秦野のお茶」として直販したり、近隣に卸しているとのことです。
参加者の方々は、見慣れない製茶機械に興味津々で、
多くの質問や感想が飛び交っておりました。
柏木様、お忙しい中、ご対応いただきありがとうございました!